校長室日誌

2019年8月の記事一覧

夕涼み

 夕涼みとは、夕暮れから夜にかけて水辺や川辺で涼をとることです。日中の暑さも夕べには心地よい風に洗われ、ほっとする、特に、江戸時代には隅田川の両国橋近辺に涼を求めて多くの人々が集まり、茶屋も軒を並べ、賑わいをみせました。京都では、今でも夏になると鴨川沿いに川床が設けられ、夕涼みをしながら食事を楽しむことができます。自宅でも、縁側やウッドデッキなどで気軽に夕涼みを楽しみましょう!

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怪談

 今日も台風の影響で朝から雨模様ですが、真夏らしく35°以上の予報が熊谷地方に出ており、羽生もそのくらいの気温になって不快指数が高そうです。手っ取り早く涼しくなる方法はないものでしょうか? エアコンも扇風機もない昔、人々は夏の暑さをしのぐため、さまざまな知恵を絞り、工夫を施しました。「怪談」といえば、恐怖心によって夏に涼を得るアイデアの1つに思われますが、実際にどうでしょうか? 実は、怪談はお盆と深い関係があります。旧暦7月15日のお盆には、先祖の霊があの世から現世に帰ってくるとされています。但し、すべての霊が生前に満たされた人生を送ってあの世に行った訳ではありません。無念の思いを抱いた霊、成仏できない霊も少なくなかったと思います。江戸時代、お盆の時期に行われた芝居では、そうした霊の恨みや苦しみ、復讐への想いを、鎮魂の意味を込めて語るようになりました。そうして誕生したのが怪談であり、なかでも「東海道四谷怪談」、「番町皿屋敷」、「牡丹灯籠」は日本三大怪談と称されるほどに知名度を高めました。お盆がきっかけとなって生まれたため、怪談が夏の風物詩となったのです。平和な江戸時代の夏に、あえて階段を聞いたり語ったりすることで恐怖を味わい、涼をとろうとした側面があったことは間違いではありませんが、それだけが夏に会談がとりあげられる理由ではなかったのです。

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盆踊り

 盆踊りはお盆にかえってきた祖霊を慰める霊鎮め(たましずめ)の行事です。念仏踊り(自分で念仏を唱えながら踊る)から 踊り念仏(念仏を唱える人と踊る人がいます)に発展した民族芸能が盂蘭盆(うらぼん。いわゆるお盆のこと)と結びつき、精霊を慰めたり送り出すための行事になりました。15日の晩に盆踊りをし、16日に精霊送りをするのもそのためです。月が満ちるとき、その引力で海は大潮となり、人は高揚します。さらに、盆踊りには娯楽的な要素もあります。地域の結びつきを深め、帰省した人々の再会の場や、男女の出会いの場でもありました。盆踊りの歌詞に色恋ものやきわどい内容が多いのはそのためで、人々は年に一度の盆踊りに様々な思いを託しました。本来、盆踊りの晩(旧暦7月15日)は満月ですから、照明のない時代でも明るく過ごせ、月の引力の影響で人も高揚するため、盆踊りに最適だったのです。盆踊りは、祖霊になった人々との別れを惜しむ踊りであり、人の出会いや別れとともに過ぎ行く夏を惜しむ踊り。子供達は無邪気にはしゃぎ、大人達は様々な思いを胸に踊ります。そのためでしょうか、楽しいだけではなくなぜか切なさを感じます。

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お盆

 学校の周りでも今日からお盆になるところが多いようです。お盆は先祖や故人の霊を家に迎えて供養する日本独自の風習です。仏教が伝来する以前から日本でおこわれていた先祖の霊を迎える「御霊祭り」と、仏教で逆さ吊りにされるような苦しみに会っている死者を救うための法要「盂蘭盆会」が融合して誕生したといわれています。江戸時代以前、お盆は貴族や武士など上層階級だけの行事でした。一般庶民の間にお盆が普及したのは、仏壇や盆提灯に灯すろうそくが安価で手に入るようになった江戸時代以降のことです。お盆の迎え火は、先祖や故人の霊が迷うことなく家に戻れるように灯す火のことで、家の玄関先や縁側などに吊るした盆提灯に火を灯すのが一般的です。一方、送り火はお盆の最後の夜に先祖や故人の霊があの世に無事に帰れるように帰り道を照らす火のことです。また、最終日の夕刻に、灯籠やお盆のお供え物、盆棚の飾り物などを小舟に乗せて、海や川に流すことで先祖や故人の霊を再びあの世に送り出す行事が「精霊流し」です。

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山の日

 暑い日が続き、レジャーシーズンに入った感があります。ところで、今日の「山の日」は、「山に親しむ機会を得て山の恩恵に感謝する」という趣旨の国民の祝日です。ほかの祝日と異なり、山に関する特別な出来事などの明確な由来がある訳ではなく、「山の日」を国民の祝日にしようという様々な動きによってできました。日本は国土のおよそ7割が山地で、周りを海に囲まれているため、人々は山や海に畏敬の念を抱きながら生活し、それらの恵みに感謝しながら自然とともに生きてきました。1995年に「海の日」が国民の祝日になると、山梨県をはじめ複数の府県で「山の日」ができ、2002年の国際山岳年に「山の日」制定の構想が本格化しました。その後、2010年に日本山岳協会などの団体が「山の日」制定協議会を設立し、「山の日」を国民の祝日にする運動が全国に広がりました。こうした動きを受けて2014年に「山の日」が制定されました。大人にとっては祝日が増えるのはありがたいですが、高校生は夏休みなので影響はなさそうですね。

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