2018年10月の記事一覧
蕎麦(そば)
蕎麦(そば)は、産地によって夏から秋に収穫されます。いずれも収穫したては新蕎麦ですが、一般に「新蕎麦」といえば、秋に収穫された蕎麦をさすことが多いようです。緑がかった美しい色で、香りも良い秋の新蕎麦は、江戸の頃から人気の品でした。新蕎麦は秋の季語でもあり、様々な句に詠まれています。元禄時代に発刊された「本朝食鑑」には、「少しでも早く出回るそばを珍重し、手に入れたがる。時期はずれのものは実が十分入らず味も良くないのに、ただ早く出回るのを賞味・珍重するのである」というような記述があります。江戸っ子の初物好きは「新蕎麦」にも発揮されていたようです。蕎麦は種をまく時期によって「夏蕎麦」と「秋蕎麦」に大別されます。蕎麦は、種をまいてから収穫までの期間が稲、麦などに比べ短く、70~80日で収穫できます。気候への適応性もあり、火山灰地や開墾地などのやせ地でもよく生育するので、短期間で収穫できる救荒作物でもありました。さらに土壌の乾燥に強く、吸肥性が強いなどの特徴もあります。ただし、霜には弱いので霜の降りる前に収穫します。一般に、蕎麦は秋に収穫され、秋の新蕎麦を略して「秋新(あきしん)」と呼びます。10月末ごろから出回る新蕎麦は、香り、色、味が優れ、粉に挽いても、貯蔵状態が良ければ変質しにくいという特徴があります。8月の終わり頃から「新蕎麦」のビラを店頭で見ることがありますが、この頃の蕎麦は「夏蕎麦」です。蕎麦は、白米や小麦粉に比べて良質なたんぱく質を多く含みます。ビタミンB群やミネラルも豊富。食物繊維も豊富に含まれています。大きな特徴としては多量の「ルチン」を含みます。ルチンはポリフェノールの一種で、 毛細血管を強化し、血管を拡張する事で血流を良くする作用があります。記憶細胞の保護、活性化にも有効といわれています。蕎麦を常食とする山村に長寿の方が多いといわれるのは、このような蕎麦の栄養が一役買っているのかもしれません。
0
フラワーアレンジメントコンテストで銅賞!
10月20日(土)、山口県で第28回全国産業教育フェアが開催され、埼玉県代表としてフラワーアレンジメントコンテストに本校の飯島彩華さんが参加しました。昨年に続いての出場となった飯島さんは、ふだんから身に着けた知識・技能・創造性を発揮し、見事銅賞を獲得しました!

写真は埼玉県大会のようす
写真は埼玉県大会のようす
0
芋煮会
涼しい、時には寒い、そんな日も増えてきました。そのような時に体が暖まる芋煮はいかがでしょう? 芋煮とは里芋やこんにゃく、ねぎ、きのこ、季節の野菜などを主な具材とした鍋料理です。近所の人達と、河原で材料を持ち寄って大鍋で芋煮を作る野外パーティーが芋煮会。芋煮会は東北各地で行われていますが、有名なのは山形の芋煮でしょう。芋煮の起源には諸説あります。古くは江戸時代、上方からの物資を運んできた最上川舟運の終点が今の山形県中山町付近で、荷物の引き渡しで長逗留することになった船頭たちが、この地の名産の里芋を鍋で煮て食べたことが芋煮の始まりという説が伝えられています。その後も芋煮の風習は受け継がれ、明治になって身近な河原で集まって楽しむようになったとされます。現在も豚肉を用いる庄内風、牛肉を用いる内陸風など、地域によりさまざまな形で芋煮が受け継がれています。家庭料理として年中食べられていますが、芋煮会は秋の実りに感謝しつつ、仲間と和気あいあいと楽しめる人気の行事です。
0
AED講習会
本日、AED講習会を午後2時より格技場1階の柔道場でおこない、本校職員、運動部の生徒、PTAの方々約60名が参加しました。講師は羽生消防署の方々です。AEDとは自動体外式除細動器のことで、心室細動を起こした人に電気ショックを与えることで正常なリズムに戻すための医療機器です。心室細動を起こした心臓は、ポンプとしての機能を失い、脳や身体に血液を送ることができなくなります。そのため脳や体内に酸素が供給されなくなり、やがては心臓が完全に停止して死に至ります。心室細動を起こした場合、唯一の治療方法が電気ショックを与え、心臓のリズムを正常に戻すことです。処置が1分遅れるごとに10%ずつ救命率が低下すると言われているので、できるだけ早く電気ショックを行うことで救命率も、その後の社会復帰率も向上します。AEDの使用は、2004年7月から一般市民でも使用できるようになりました。同時に普及にも力が入れられ、現在では空港や駅、学校、公共施設、企業など人が多く集まるところを中心に約20万台が設置されています。機種によって操作に多少の違いはありますが、初めての人でも簡単に使用できるように音声が使い方を指示する仕組みになっていますが、緊急の場合に冷静に対応することは難しいので講習会を開きました。今日の講習会で初めてAEDを扱う方も多く、不安を持っていたようですが、消防所の方のていねいな説明と適切な指導で皆積極的に参加し、実りのある講習となりました。特に重要なのは、AEDを使うことよりも心肺蘇生法(胸骨圧迫)をしっかりとおこなうことで生存率も高まることを確認しました。AEDを使う場面は起こってほしくないですが、まさかのための対応は必要だと改めて思いました。
0
十三夜、十日夜
このところ、雨が降る日が続きましたが、週末は久しぶりに晴れそうで、月もきれいに見えるのではと思います。明後日10月21日は十三夜です。十三夜とは、十五夜の後に巡ってくる十三夜をさし、旧暦9月13日のお月見のことを言います。十五夜(中秋の名月)から約1か月後に巡ってくる十三夜は、十五夜に次いで美しい月だと言われ、昔から大切にされていました。十五夜または十三夜のどちらか一方のお月見しかしないことを「片見月」と呼び、縁起が悪いと言われています。また、十三夜には栗や枝豆を供えることから「栗名月」「豆名月」ともいいます。十三夜も十五夜と同じで、旧暦を新暦に直して10月13日とするのではなく、その年によって日付が変化します。十日夜とは旧暦10月10日に行われる収穫祭で、東日本を中心に行われています。西日本では旧暦10月亥の子の日や11月に、類似する収穫の行事があります。その内容は地方によっても違いがあります。稲刈りが終わって田の神様が山に帰る日とされているため、稲の収穫を祝ってお餅をついて食べたり、稲の茎をたばねた「わらづと 」や「わら鉄砲」で地面を叩きながら唱えごとをして地面の神を励まし、作物にいたずらをするモグラを追い払ったりします。また、「かかしあげ」といって田んぼを見守ってくれたかかしにお供えものをして、かかしにお月見をさせてあげる地方もあります。十日夜はお月見がメインではないため、月齢に関係なく新暦の11月10日に祭りを実施する地方が多いようです。
0