平成29年度~校長室

2018年5月の記事一覧

美味しいお茶を入れるには

 先日、茶摘みのことを書きましたが、茶の専門店やコンビニでもお茶の品揃えが充実し、楽しめるようになってきていると思います。ところで、美味しいお茶を入れるこつは何でしょう? まず、水を選ぶこと。お茶をいれるのに適した水は、微酸性の「軟水」です。日本の水はほぼ微酸性の軟水ですので、水道水を使用しても問題ありませんが、水道水には塩素が含まれているため、必ず沸騰させてから使用しましょう。市販のナチュラルミネラルウォーターを使用する場合、外国産の多くはカルシウム・マグネシウムを多く含む「硬水」であるため、お茶をいれるには適当ではありません。次に、湯の温度と味・香りが大切です。お茶をいれる際のお湯の温度は、高ければよいというものではありません。引き出したいお茶の特徴や成分によって、最適なお湯の温度があります。お湯の温度は、それぞれのお茶のおいしさを引き出す重要なポイントとなります。それは、お湯の温度によって浸出するお茶の香味成分が異なるためで、例えば、渋み成分のカテキンは80度以上の高温で、旨み成分のアミノ酸は50度以上の低温で溶け出しやすいとされています。煎茶の場合、渋みを抑えて旨み成分を引き出すため70~80度で、旨み成分を引き出したい玉露は50度程度の低温でじっくりと、逆に香りが特徴の玄米茶・ほうじ茶・中国茶(種類による)・紅茶は100度の熱湯を使用して、香りや渋みの成分を引き出します。渋い煎茶が好みの場合や緑茶の健康成分、カテキンを効果的に摂取するためには、カテキンを多く含む茶葉を選び、高温のお湯を使用するとよいでしょう。

 

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端午の節供(たんごのせっく)

 明後日は端午の節供です。五節供の一つで旧暦5月5日のことです。「端」ははじめの意味で、端午とは月のはじめの午の日ということです。古来中国では5月を「悪月」とする考えがあり、それは5月の異名ともなるほどの陰陽道でいう凶の月で、忌みつつしむ月なのです。特に5月5日は悪月の頂点で、その日に生まれた子は父母を殺すとして捨てるならわしがあったほどでした。午月、つまり5月の午日を忌日として祓いの行事が行われていまましたが、漢代以降に端午の日が5月5日に定まりました。その後、中国では端午の日に人々は野に出て薬草を摘んだり、よもぎで作った人形や虎を家の門にかけたり、菖蒲酒を飲み、蘭を入れた湯にひたるなどして、穢れや厄災を祓ったといわれています。現在、鯉のぼりは5月5日を代表する風物詩となっています。中国の「奔流すこぶる急で、鯉だけが見事竜門を登り切り、その後竜になる」という『登竜門伝説』から立身出世の願いを込め、江戸時代以降、武家の間でも鯉のぼりを立てるようになり、吹き流しと鯉のぼりの両方を立てるようになりますが、明治以降に、この摩の鯉が織りから離れて独立し、吹き流しと結びついて 一本の竿に飾る大きな鯉のぼりになりました。 現在では、竿の先に回転球と矢車を取り付け、その下に吹き流し、真鯉、緋鯉の順に取り付けるのが一般的になっています。
 また、端午の節供では、柏餅や粽(ちまき)をよく食べます。柏餅は楝(おうち)の葉の代用として用いられたのが始まりで、江戸時代中期頃につくられたといいます。柏の木は新芽が出るまでは親の葉が枯れ落ちることなく守ることにちなみ、家系が絶えない縁起の良い葉として、親が子の無事を願う気持ちを表しています。
ちまきは元々は端午の供物で、柏餅以上に歴史のある食べ物です。平安時代には、すでに宮中行事の端午の儀式で使われていました。関西では、男の子の初節供はちまきで祝い、二年目からは柏餅で祝うという習慣があります。また、「江戸にては初年より柏餅を配る」として地域文化の違いをうかがわせていますが、地方によっては柏の菓ばかりでなく、楢や朴の葉を用いることもあり、笹巻・笹餅といって笹の葉を用いるところもあるようです。端午の節句に粽を供えるのは、中国の楚の詩人屈原(くつげん)の故事によるものです。屈原は楚の王族に生まれ、三閭大夫として活躍したた武人で、妬まれて失脚し、湘江のほとりをさまよい、汨羅(べきら)に身を投じたのが5月5日(一説に夏至の日)だったので、屈原の霊を弔うため、この日に米を楝(おうち)の葉で包み、五色の綵糸で結んでちまきをつくって川に投げ入れたと伝えてられています。ちまきを門戸に吊しておくと流行病除け、または災難除けになるといわれています。ちまきはその後、茅の葉で巻くようになり、「ちまき」と呼ばれるようになったそうです。 茅の花穂はチバナとかツバナといわれ、春先のまだ開かないうちは食べられます。また高く伸びずに叢生するので、古典では「浅茅生(アサヂ)」と表されます。 日本で「ちまき」の呼び名がついたのは、茅の葉で巻いたため、あるいは千回巻く意にかけられたともいわれ、粽の形は竜だともいわれています。
 さまざまなことには、その起源となる出来事が必ずと言って言いほどあります。古くからの風習を大切にし、日本の文化を守っていきたいものです。

       
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八十八夜

 風薫る5月。今日も爽やかな風が吹き、生徒も元気よく登校してきます。天気は下り坂。明日以降雨が心配です。
 ところで、「夏も近づく八十八夜、野にも山にも若葉が茂る・・・」皆さんも聞いたことがありますよね? 春夏秋冬の四季のように季節の移り変わりを表す言葉として、古代中国から伝わった「二十四節季」という暦があります。日本ではこれに独自に重要な季節の変わり目を表す「雑節」を設けて補助しました。
八十八夜は立春(2月4日)から数えて八十八日目を指します。立夏(今年は5月5日)を目前に控え、「八十八夜の別れ霜」と言って、この日を境にし不意に訪れる霜の心配がなくなり、気候も安定するため農作業の目安となり、野菜の種まきや籾まきが本格的におこなわれるようになります。先程の唱歌にあるように、八十八夜といえば茶摘みを連想する人も多いと思います。茶の新芽は霜に弱いことで知られていますが、霜に耐えて八十八夜に摘み取られた茶の新芽は、新茶として美味しいだけではなく、強い生命力があり、長生きの御利益があると珍重されてきました。茶店に新茶が並ぶのももうすぐです。ペットボトルのお茶もよいですが、御利益を得られそうな新茶を試してみては?

 
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5月の風景

 5月はグレゴリオ暦で年の第5の月に当たり、31日あります。日本では、旧暦5月を皐月(さつき)と呼び、現在では新暦5月の別名としても用いています。「さつき」は、この月は田植えをする月であることから「早苗月(さなへつき)」と言っていたのが短くなったものです。また、「サ」という言葉自体に田植えの意味があるので、「さつき」だけで「田植の月」になるとする説もあります。日本書紀などでは「五月」と書いて「さつき」と読ませており、皐月と書くようになったのは後のことです。また「皐月」は花の名前となっていいて、「菖蒲月(あやめづき)」の別名もあります。なお、旧暦の五月は新暦では6月から7月に当たり、梅雨の季節です。五月雨(さみだれ)とは梅雨の別名であるし、五月晴れ(さつきばれ)とは本来は梅雨の晴れ間のことです。英語名などのMayはローマ神話で豊穣を司る女神マイア (羅: Maia) の名に因むといわれています。12か月で唯一英語名に略称が存在しません。5月初めはゴールデンウィークの後半! 今年は5連休で好天も続きそうなので、どこかに出かけたり、体をおもいきり動かして、リフレッシュしてください。

 
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