令和3年度1学期終業式 校長講話
7月20日(火)に1学期の終業式を行いました。校長講話の概要は、次のとおりです。
今年度は、新型コロナウイルス感染症対策を徹底しながら、学校の教育活動は止めないという方針で1学期がスタートしました。授業については、ほぼ計画通り進みました。学校行事についても、入学式に参加できる保護者数、部活動の活動日数、不特定多数が来校する学校公開の中止など、様々な制限がありましたが無事に行うことができました。その中で、昨年度中止になった遠足が実施できたことは、大変良かったと思っています。
本日のテーマは、今後の産業界の変化についてです。専門高校である本校にとって、これからの日本や世界の産業界がどのように変化するかを把握することは大変重要ことだと考えています。このことについて、別々の機会に2人の方から話を聞く機会がありました。偶然にも、2人とも同じことを言っていました。それは、「自分で思考する人材が、これからの社会を作っていく。」というものです。今後10~20年で、マニュアルのある仕事はAIに置き換わり、ルーティン作業はロボットが行うなど約47%の仕事が自動化され、今ある仕事のうち100種類以上がなくなる可能性がある。一方、営業職やカウンセラーなど、高度なコミュニケーション能力が必要な仕事は無くならない。これからの社会で求められる高度なコミュニケーション能力とは、直接話すだけでなく、リモート、メール、LINE、チャット、オンデマンドなど、どのようなコミュニケーションツールであっても自分の意思をしっかり伝え、相手の意思もきちんと理解できる力とのことです。さらに、これからの社会では、大量のデータを分析するデータサイエンティストや、無から有を生み出す力を持ったクリエイターが必要とされるとのことでした。そして、このような力を身に付ける方法の一つとして、普段の学習の中で、問題を解いて答えを出すだけではなく、どのように答えを導いたか思考のプロセスを説明できるようにしていくことが重要だとアドバイスを受けました。
進化論を唱えたダーウィンは、「この世に生き残る生物は、激しい変化にいち早く対応できたもの」と言い、作家のルイス・キャロルが書いた「鏡の国のアリス」に出てくる赤の女王は、「この世界では、その場にとどまるためには全力で走り続けなければならない。」と言いました。社会は日々変化しています。その変化を敏感に察知し、常にその流れ乗れるように意識した生活を送れるようにしてください。
最後に、夏休みの過ごし方についてお話しします。3年生の就職希望者にとっては、いよいよ就職活動が本番となります。夏季休業中の会社見学、9月の入社試験に向けてしっかりと準備に取り掛かってください。進学希望者は、志望校の調査を行ってください。コロナ禍ではありますが、志望校において参加型のオープンキャンパスが行われる場合は、できる限り参加してください。1、2年生は、自分の時間が十分に取れるので、部活動や生徒会活動、資格取得などに取り組んで欲しいと思います。
明日から長い夏休みが始まり、開放的な気持ちになると思いますが、交通事故をはじめとする様々な事故やコロナ感染に注意して過ごしてください。