校長室

令和4年度終業式校長講話

3月24日(金)に、令和4年度の終業式を行いました。校長講話の概要は、次のとおりです。

皆さん、おはようございます。令和4年度の学校生活は、いかがだったでしょうか?1年生は、初めて専門教科を学習して、商業や農業の分野に一層興味や関心を持ち、検定試験や実技の習得に取り組んだ人もいると思います。2年生は、1年生の時にコロナ感染症対策で中止となっていた行事が、今年度は実施できるようになり、学校生活が楽しく感じた人も多いと思います。これまでの3年間、世界ではコロナウイルス感染症拡大に苦しめられ、様々な行動制限が行われてきましたが、多くの国で規制が緩和され、日本でもマスク着用の判断を個人に任すなど、新たな生活様式への変化が始まっています。今年1年を振り返ってみると、ワールドカップサッカーやワールドベースボールクラシックなどの世界的なスポーツ大会が開催され、人々が歓喜の輪に包まれる一方、ウクライナとロシアの紛争が1年以上続いている影響で、政治、経済、文化交流などが、極めて大きなダメージを受けています。また、北朝鮮がミサイル開発を進め発射訓練を繰り返し行い、そのたびにニュース速報が流れたり、緊急放送でJアラートが鳴ったりと、軍事的緊張も高まっています。このように、日本とはかけ離れたところで起きている紛争や経済悪化なども、私たちの生活に大きく影響しています。ところで、学校教育の果たす役割は何でしょうか。言い換えると、学校教育を受けることで、将来、皆さんにどのような人になってもらいたいかということです。学校教育では、授業を中心として体育祭や文化祭などの学校行事や部活動なども力を入れています。つまり、学力をつけることに加えて、集団での活動を計画的、継続的に行うことをとおして、他の人を思いやることや自分の役割を果たすこと、お互いに助け合うことなどを経験し、人格を磨き人間性を高めることを狙いとしています。そして、皆さんには高めた人間性のもと、争いごとが無く、誰もが安心して幸せに暮らせる社会をつくる人になってもらいたいと思っています。今続いている物価の高騰や国際的紛争も、必ず解決の糸口があるはずです。その解決の糸口を見つけるためには、歴史を学びそれを教訓に将来の姿を考えること、社会のシステムを理解すること、様々な知識を身に付けそれを生かすこと、言葉を理解し使いこなすことなど、学校で受ける授業の中にたくさんのヒントがあります。私は、3学期の始業式に、皆さんは可能性の塊だという話をしました。不可能を可能にする近道は、不可能と思うことに挑戦し続けることです。目の前の困難なことや面倒くさいと思っていることは、皆さんを成長させる栄養だと思ってください。その栄養をもとに、自分自身の可能性を広げてください。皆さんならきっとできます。