校長室日誌

運動会について

 かつて、10月10日は体育の日で、日本各地で運動会が開催されることが多くありました。運動会は学校、会社、地域団体(地域社会、児童生徒)などの参加者および運営による協力により、規定プログラムに従って遂行される体育的な活動行事です。体育祭などと称することもあります。元々は、イギリスやドイツの職工体育的行事に起源が有りますが、日本における運動会の発足は「国威発揚」「富国強兵」「健康増進」を目的として、明治末期から社会的に広く普及]したものであることから、「近代日本独特の体育行事」であるとされています。運動会は、日本が近代国家を形成する過程において、運動会は大きな役割を果たしたと言われます。1つには、地方自治制度の整備や産業化の進展による、伝統的地域社会の再編成がすすむなかで、地域社会の統合に寄与したことが挙げられます。在学生だけではなく、その地域の大人たち、しかも子供を学校に通わせていない大人たちをも含めて、運動会に積極的に参加することで、学校を中心とする地域社会の連帯を再確認し、強固にすることが可能となりました。運動会は、従来のムラにおける「ハレ」の場に代わる役割を果たしつつ、地域社会の連帯感の強化に大きな意味を持ちました。しかし、時代が変わるなかで、競技による怪我や少子化に伴う保護者の未参加など、さまざまな課題も出てきて、運営には苦労が絶えません。ちなみに、本校の運動会(体育祭)は先10月5日(金)に実施しました。