平成29年度~校長室

金魚

 水の中をひらひらと涼しげに泳ぐ金魚。金魚を見ていると暑さがスーッと引くようにも感じられます。金魚は誰でも気軽に飼育することができるので、日本人にとって最も身近な観賞魚でしょう。子どもの頃、金魚すくいに夢中になったなんて思い出のある方も多いことと思います。金魚は夏の風物詩のひとつ。かわいい金魚を眺めながら、ひととき暑さを忘れて和んでみませんか。金魚は、突然変異で赤くなったフナがその始まり。1500年以上前の中国では野生の赤いフナを捕まえて飼育していたそうです。やがて人の手で繁殖させて改良品種が作られるようになりました。日本には室町時代に中国から伝わりました。大名や一部の富裕層の贅沢な趣味でしたが、江戸時代後期になると庶民の間にも金魚ブームが起こり、養殖や品種改良が盛んに行われるようになりました。天秤棒に金魚を入れた盥を下げて「きんぎょ~え~、きんぎょ~」と売り歩く「振売り」は江戸の夏の風物詩。金魚売りから買った金魚は「金魚玉」と呼ばれるガラスの金魚鉢に入れて、軒に吊るしたりして楽しみました。一口に金魚といっても種類はさまざま。江戸時代は和金やランチュウなどが主でしたが、その後中国からたくさんの品種が入ってきました。現在、日本固有の品種とされる金魚も当時輸入された金魚を基に日本で改良されたものです。金魚は大きく4つに分けることができます。フナに近い細長い形をした「和金型」、丸みのある形でゆったりと泳ぐ「琉金型」「ランチュウ型」「オランダ獅子頭型」です。また、金魚の特徴のひとつが尾びれの美しさ。フナと同じ形の「フナ尾」、フナ尾が長く伸びた「フキナガシ尾」。尾が開いているものにはその形状によって「三つ尾」「サクラ尾」「四つ尾」「クジャク尾」「反転尾」などがあります。そして、金魚たちの美しさ、かわいらしさを堪能するため、「横見」「上見」など眺め方にもこだわりがありました。横見」は金魚を横から眺め、「上見」は上から眺めて楽しみます。でも、かわいらしく泳いでいる姿が一番楽しみです。