平成29年度~校長室

素麺

 食欲が下がる夏の暑い時期、するするっと喉を通ってくれるのが素麺です。素麺(索麺、そうめん)は、小麦粉を原料とした日本および東アジアの麺のひとつです。主に乾麺として流通するため、市場で通年入手できますが、冷やして食することが多く、清涼感を求めて夏の麺料理として食するのが一般的です。奈良県桜井市三輪地区で生産される三輪素麺は、最も素麺作りの歴史が長く、全国に分布する素麺産地の源流はほとんどが三輪からであり、古く素麺の相場は三輪で決められていました。天保年間に書かれた「鹿児島風流(ぶり)」という旅行記には「夏は素麺流しとして、水上より素麺を流し、下にてすくい食う。石の上の酒宴、甚だ興あり。最も紅葉の名所なり。」と書かれており、竹製の樋(とい)を使って素麺を流し、箸で捕まえてめんつゆ等に付けて食べる流し素麺は夏の風物詩とされています。宮崎県の高千穂峡が商業化として発祥であるとされています。素麺は祝い事や忌み事の席で食べられる例が多く、祝食としては、長崎県の壱岐を中心とした九州地方で食べられる鯛素麺や広島県の婚礼に供される「鯛麺」、滋賀県の長浜市を中心とした湖北地方で食べられる焼鯖素麺が有名です。他に禅宗寺院では「祝麺」と呼んで祝い事の昼食に素麺を食べる習慣があります。忌み事としては、通夜ふるまいや法事の斎席で「にゅうめん」が出される地方が見られます。盂蘭盆会の精霊膳やえびす講の供膳にそうめんを供する習慣は全国に見られ、祖霊や神仏に供えられると共に親類縁者が集まって食べる例が多いです。仙台市などでは七夕に魔除けや子供の健康を願って素麺を食べる習慣がありますが、これは、幼くして死んだ子供が幽鬼となって疫病を流行らせたので、生前好物だった索餅を供えて供養したところ災厄が治まったという中国の故事に由来しています。
 しっかりと食べて、夏バテをなくしましょう!